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数学教育の貢献でドミニカから勲章!東京理科大・秋山氏が揺さぶった人たち

数学教育の貢献でドミニカから勲章!東京理科大・秋山氏が揺さぶった人たち

秋山東京理科大特任副学長(左)とタカタ駐日ドミニカ大使

数学者で東京理科大学特任副学長を務める秋山仁氏がドミニカ共和国から数学教育の貢献で「クリストファー・コロンブス勲章」を授与された。秋山氏は現地の教師らに対し、楽しく学ぶ数学教育法の講演やワークショップを行ってきた。勲章の授与にあたり秋山氏がデザイン、製作した教具の寄贈や数学博物館開設などの功績に対し、同国から感謝の意が示された。

秋山氏は定理を視覚的に示す教材など、教具を使った数学教育法を各国に広めてきた。同国は日本の教育協力計画に基づき、2017年から国民の論理的思考力を高めるための講演やワークショップを実施。秋山氏は、触れて・動かして・遊びながら学ぶ数学博物館の開設にも尽力した。同国のマドレ・マエストラ・カトリック大学と東京理科大との包括協定締結にも深く関与した。

授与式では同国のロバート・タカタ駐日大使が秋山氏の胸に勲章を付けた。同大出身の秋山氏は「学生時代に『理学の普及で世の中を豊かにする』という建学の精神をたたき込まれ、数学伝道の活動に拍車がかかった。大勢の人とので出会いに感謝したい」と喜びを語った。

日刊工業新聞2021年7月1日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
東京理科大学は2012年に「理数教育研究センター」を新設し、秋山先生がセンター長に就任した時に取材・執筆をした。当時はまだ定番の、ウェーブロングへアに長いひげ、額にヘアバンドというヒッピースタイルだった。大型の教具を自ら動かしてくれ、長く会話をしたので私も、「特別な人を取材したなあ」との感想を抱いていた。そのため今回「先生は今、何歳くらいになるのだろう」(ウェブで調べたところ70代半ば)と思いつつ大使館に出向いた。最初はその、モーニング姿のさっぱりストレートヘア(写真)の人がそうだとは、まったくわからず、来賓の議員か何かだと思っていた。というか、本人と分かっても「本当にそうなの?」と…。ちなみに来賓の官僚も「駿台予備校で秋山先生の授業を受け、強い印象を受けた」と冒頭発言し、個人の体験を披露した。先生はドミニカ共和国だけでなく各国を回り、どれだけ多くの人を揺さぶってきたのか、と想像してうっとりとした。

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