「次の戦略事業を生み出したい」。AGCの新たな開発施設の全貌
AGCは、新素材開発から製造プロセス開発を一貫して行う開発施設「AGC横浜テクニカルセンター」(横浜市鶴見区)を開設した。新研究棟には自社の研究エリアに加え、大学や顧客企業、ベンチャー企業とのオープンイノベーションエリア「AO(アオ)」を設けた。平井良典社長は、「素材研究は長期視点が必要だ。ここから次の戦略事業を生みだしたい。開発を2倍以上に加速したい」と語った。
新センターは、中央研究所(同神奈川区)と旧京浜工場(同鶴見区)の開発機能を統合した。AOにはガラス溶解を体感する部屋や、3Dプリンターで試作できる部屋があり、外部の利用者は素材に触れながらアイデアを試せる。自社研究エリアは実験室の壁の一部をガラス製にするなどコミュニケーションを促す工夫を施した。
開設式典には林文子横浜市長をはじめ、東京大学副学長らの大学関係者や顧客企業の技術部門トップが出席した。
日刊工業新聞2021年6月25日