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ねじるだけではって進む!ミミズ型移動機構が面白い【動画あり】

公立はこだて未来大学の三上貞芳教授らの研究グループは、機体をねじるだけで胴径が変わり伸縮しながらはって進む移動機構を開発した(写真=同大提供)。円柱を斜めに切りフープ材でつなぎ、円柱をねじるとフープ材が膨らんだり閉じたりする。この動きを利用してミミズのように進む。機構がねじるだけというシンプルな構造で丈夫。新しい原理の移動機構として配管点検ロボットなどへの応用を目指す。

円柱を斜めに切った状態でフープ材を円柱の高さ方向に膨らませて貼る。円柱をねじると円柱がスライドして伸び、フープ材は円柱に巻き付いて胴径が小さくなる。円柱を斜めに切った状態でフープ材を斜めに貼ると、円柱をねじるとフープ材がたわんで胴径が大きくなる。この二つのユニットを並べて胴径を変化させると、ミミズのように、はう推進運動を再現できる。

実際に四つのユニットをつないで膨張と収縮を繰り返すと、材木の隙間を進むことができた。円柱ユニットの1ねじりでの伸縮長さは10ミリメートル。フープ材で材木の壁につっぱりながら進めたのは1ねじりで5ミリメートル。動作原理は正しいことが確認できた。ねじりを繰り返して少しずつ進む。

ミミズのようにはう移動ロボットはポンプの空気圧で膨張収縮していた。

新しい方式はねじりユニットの中にモーターを仕込めるため、機体単独で移動機構が完結する。

日刊工業新聞2021年6月24日

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