富士電機が低圧インバーターの設計を共通化。開発期間が従来比3分の1以下に

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3月に刷新した低圧インバーターの汎用高機能シリーズ

富士電機は、2023年度までに低圧インバーターの設計を共通化する。現在6シリーズで異なる設計を二つのプラットフォーム(基盤)に集約し、部品点数削減や生産性向上を目指す。海外での事業拡大に向けて地産地消戦略を推進しており、海外工場での生産立ち上げを容易にする設計共通化へ乗り出す。新製品の開発期間を従来比で3分の1以下に短縮できる見込み。

富士電機が手がける低圧インバーターの現行シリーズは工作機械や搬送装置、ファン・ポンプ、エレベーターなど用途別に幅広くそろえる。23年度までに全シリーズで設計の共通化を完了する。ハードウエアの個別開発を最小限に抑え、全機種合計のユニット部品点数が同約60%削減できるという。

製品の部品構成について、パワー半導体やヒートシンクなどを搭載する主回路部分と、マイコンやメモリーなどの制御回路部分に分けるプラットフォーム設計を採用する。「スタンダード」と「コンパクト」という2種類のプラットフォームを開発し、用途ごとの仕様変更は制御回路でのソフトウエアの入れ替えで原則対応する。

3月に刷新した低圧インバーターの汎用高機能シリーズでプラットフォーム設計を先行導入しており、今後、他のシリーズへ順次展開する。新製品の生産立ち上げ期間は同半分以下に短縮する見通し。

富士電機の低圧インバーター事業は国内に比べて海外市場での存在感がまだ薄い。グローバル展開を加速すべく、主力の鈴鹿工場やタイ工場、中国工場など世界6拠点体制を目指す。すでに現地生産を始めたインドに加えて、22年度からフランスと米国でも生産を予定。設計共通化で、より円滑に地産地消化を進める。


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日刊工業新聞2021年6月22日

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