再エネ100%化を掲げる「大学リーグ」設立。参加した9大学のつながりは?
千葉商科大学、上智大学、長野県立大学、広島大学など9大学はキャンパスで使用する電力量の再生可能エネルギー100%化を掲げる「自然エネルギー大学リーグ」を設立した。先進大学のノウハウや知見を共有し、使用する電力のゼロカーボンに挑戦し達成する大学を増やす。取り組みに関心を持つ教職員・学生の個人会員が大学や地域社会を動かす展開も期待している。
同リーグは千葉商大など4大学のほか、国際基督教大学、和洋女子大学、聖心女子大学、東京外国語大学、東京医科歯科大学。参加条件は「2030―40年の自ら定める年限までに、使用電力量を自然エネルギー電力で生産・調達することを公表、実行する」となっている。
すでに千葉商大など3大学が再生可能エネルギー100%化を達成。今後は情報や経験を共有化し、参加大学を増やす。支援団体会員に米パタゴニアの日本支社など約5団体を予定する。
会見した代表世話人の原科幸彦千葉商大学長(写真右)は「賛同の教員や学生をきっかけに、参加の大学が増えると変わってくる」と強調。顧問の中井徳太郎環境事務次官(同左)は「政府が目指すゼロカーボンのカギは地域の資源エネルギーのフル活用で、大学は研究や人材育成の点でも重要だ」と述べた。
日刊工業新聞2021年6月9日