米中対立で業績急ブレーキの三菱電機、高収益体質へ基幹システム刷新に1000億円

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杉山社長

三菱電機は2025年度までに基幹業務システムを刷新する。総額約1000億円を投じ、事業部や拠点ごとに異なる統合業務パッケージ(ERP)などを統一する。個別最適に陥っていた社内の業務プロセスも見直し、経営と現場をデータでつなぐ業務のデジタル変革(DX)を推進する。米中対立などで業績に急ブレーキがかかる中、DXによる業務効率化で高収益体質への回帰を目指す。

三菱電機は製品の受注から調達、生産管理、出荷などまで網羅する独SAPの基幹業務システムをグループ全体へ順次導入する方向で検討する。同時に国内外で顧客情報管理システム(CRM)も統一する。また、各事業部などで異なっていた生産管理や物流、販売、会計などの業務プロセスを標準化し、サプライチェーン(供給網)情報などの即時可視化を実現する。総合電機メーカーとして宇宙システムからパワー半導体まで事業が幅広く、それぞれのリードタイムが大きく違うこともあって社内でシステムが乱立していた。

そのため、リアルタイムの製品受注や在庫状況を確認したい場合に、各所からの集計データをさらに加工しないと見える化できない課題を抱えているという。ERP統一などでデータを効率的に可視化する仕組みに移行し、経営管理を高度化できるデータ基盤を整備する。

三菱電機は21―25年度の現中期経営計画において、大胆な事業の選択と集中を実行する方針だ。各事業の成長性や収益性を見極めるためにも、経営と現場をつなぐシステム刷新は不可欠だ。

日刊工業新聞2021年6月14日

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