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経産省が水素航空機の実現に向けて開発計画を公表。その中身とは?

経済産業省は、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現を目指す2兆円の研究開発基金「グリーンイノベーション基金」のプロジェクトのうち、次世代航空機の研究開発に向けた計画を公表した。液化水素燃料貯蔵タンクやエンジン燃焼器など、水素を燃料にして飛行する「水素航空機」に必要な中核技術を確立する。2035年以降に本格投入が期待される水素航空機への技術の搭載を目指す。

マイナス253度Cに耐えられる小型で軽い液化水素貯蔵タンクや、水素の安定燃焼と低窒素酸化物(NOX)を両立するエンジン燃焼器、燃料への供給システムなどの技術を開発する。さらに炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の構造を工夫し強度を上げることで、既存のアルミニウム合金材料と比べ主翼などの重要構造部材の30%の軽量化を目指す。

7月に開催予定の次回の作業部会で研究開発項目ごとの予算配分額などの詳細を示す見込み。

日刊工業新聞2021年5月25日

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