液晶ディスプレーを高品質・薄型化する蛍光体フィルムが生まれた
デクセリアルズは液晶ディスプレーを高品質化、薄型化する蛍光体フィルム「PSシリーズ=写真」を開発した。既に高精細液晶ディスプレーへの採用が決まっており、今後、直下型発光ダイオード(LED)バックライトを搭載する液晶ディスプレー向けに販売する。
PSシリーズは緑色と赤色の蛍光体をフィルム状にしたもの。従来、液晶ディスプレーは青色LEDと蛍光体を一体化した白色LEDが光源で発光のばらつきが課題だった。蛍光体フィルムを使えば光源は発光具合のばらつきが少ない青色LED単体でまかなえるため、安定した発光が可能になる。また白色LEDは色むらを抑えるために光を液晶パネルに伝える拡散板との間に一定の距離が必要だった。一方、青色一色なら配光制御が容易なため、拡散板との距離が縮まり、液晶ディスプレーの薄型化にもつながるという。
日刊工業新聞2021年5月7日