サントリーなどがAIで棚割の自動化、データの共通プラットフォーム開発へ

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AIカメラが、陳列場所を移動したときの売れ数と売場人流を計測する

サントリーホールディングス(HD)などが参画する「リテールAI研究会」は、卸、流通、メーカーがそれぞれ持つ商品マスター(情報)データの共通プラットフォーム(基盤)開発に乗り出した。2022年の本格運用を目指す。データ入力の手間を大幅に削減し、メーカーは消費動向のデータを売り場に反映できる。サントリーHDはデータを活用し、人工知能(AI)による棚割の自動化を目指す。

リテールAI研究会は21年12月までに実証実験を始める予定。投資額は数億円を見込んでいる。

棚割は売り場の陳列棚にどのように商品を並べるかを決めるもの。同研究会の主要メンバーであるサントリーHDは棚割の自動化に向け、2年前から小売店を展開するトライアルカンパニー(福岡市東区)と共同で取り組んできた。

商品の画像データやID―POS(顧客情報と販売実績を連動したデータ)を基にAIが最適な棚割を導き出すのが狙い。ただ、現時点でAIが棚割した際の売上高は従来方法と比べて85%に留まる。

今後、マスターデータを共有できれば、AIが棚割の最適解を導くための商品情報量を増やせるため、「これまで保有していなかった商品データが得られ、AIの精度を高められる」(サントリー酒類広域営業本部の中村直人部長)とみている。

リテールAI研究会はトライアルカンパニーやサントリーHDなど6社が、流通のデジタル変革(DX)に向けて共同研究する団体。これまで卸、小売り、メーカー間で発生していた商品マスターデータの入力作業の手間やコスト削減に取り組んでいる。

日刊工業新聞2021年3月25日

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