住友化学が社員食堂を衣替え、工場勤務4000人分のお弁当を地域飲食店に配達依頼
社員食堂を地域応援食堂に
住友化学は3月上旬から約1カ月間、主力拠点の愛媛工場(愛媛県新居浜市)と大江工場(同)の社員食堂を、地域の飲食店を応援する「住化あかがね食堂」に衣替えする。市内飲食店が作るお弁当を事前に取りまとめて予約し、配達してもらう。両工場で働く従業員は約4000人で、コロナ禍にある飲食店応援イベントとして、大規模なものとなる。
同イベントは、送水管工事に伴う食堂の一時休業がきっかけ。この期間、楽しめる形で昼食を提供したいと考え、新居浜市の「新居浜あかがねポイント」事務局と連携したイベントを企画した。従業員は知らなかったお店の味を知る機会を、飲食店は未来の常連客へのアピールの場を得られる。
同企画の担当者は、「コロナ前は仕事帰りに繁華街へ繰り出していた社員も、今は飲み会を控えるなど自粛中。飲食店には大きなダメージにつながるだろうと気になっていた。飲食店を社員みんなで応援し、元気な街に戻ってもらいたい」と話す。
支払い方法はキャッシュレス決済「新居浜あかがねポイント」を利用し、地域経済の活性化にもつなげる。企業の工場は地域経済を支えており、コロナ禍の中も地域との共存共栄の取り組みが広がることが期待される。
日刊工業新聞2021年3月5日