レーザー加工の高度化にNEDO・東大・三菱電機・パナソニック・浜ホトなどが結集!
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や東京大学、三菱電機など14機関は22日、最先端のレーザー加工技術を利用し効率的なモノづくりを目指すプラットフォームを構築したと発表した。レーザー光源や加工機などの装置を集約。ユーザーはレーザー加工機を利用し技術を検証できる。高性能のレーザー加工技術で最適な加工条件を効率的に探索できるため、国内のモノづくりの競争力強化につながると期待される。
ほかに産業技術総合研究所やスペクトロニクス、大阪大学、浜松ホトニクス、パナソニック、千葉工業大学、島津製作所などが参画する。
NEDOは2016年度からの5年間のプロジェクトで最先端のレーザー光源や加工機を開発してきた。今回、東大柏IIキャンパス(千葉県柏市)内にある産総研柏センターに開発した装置の一部を集約。すでに各業界のユーザーが試験的に利用している。最適な加工条件を出すため、さまざまな材料の試験加工を実施し、産業界と共有できるデータの集積を始めた。
今後14機関は、東大が設立したレーザー加工に関する産学官連携共同研究体と連携して多くの材質や用途での加工事例を蓄積し、プラットフォームの機能を向上させる。
モノづくりの現場ではレーザー加工技術の加工効率の低さや、熟練作業者の経験と勘を頼りに加工条件を選ぶといった課題がある。そのため実用性の高いレーザー装置と加工機の開発、ユーザーが加工目的に合わせ最適な加工条件を選べる仕組みなどが求められていた。
日刊工業新聞2021年2月23日