データから見えた「Clubhouse」の輪郭。若い女性の認知率は9割以上、使い方はラジオ感覚?
突如話題となった招待制音声SNSの「Clubhouse」。SNSやテレビでの報道を通じ、2021年2月前後から爆発的に認知が広がった。Trend Catch Projectの調査によると、若年層女性の9割以上が認知している一方で、利用率は4割にとどまる。
Clubhouseはトークルームに入室することで、利用者の会話を聞くことができる。利用形態として最も多かったのが「有名人のルームを聞く」であった。有名人同士がしている会話を聞くことができ、運が良ければ自分も会話に参加できることなどから人気を集めている。若年層女性の利用者では、"聞き専"として作業BGMやラジオのように”ながら時間”での利用が多いようだ。
登録をしていても「使い方が分からない」というコメントもみられる。現在Clubhouseは英語表記のみの対応であることから、登録段階で断念した人もいるようだ。また、「LINE通話で十分」というコメントも見られ、既存のSNSに代わる魅力を感じられなかった人もいる。
認知しているものの利用に至っていない理由としては、「既存のSNSで満足している」が最多となった。「ハードルが高い」や「セキュリティ面が不安」といったサービスへの不安感もうかがえる。有名人の利用者の中にも、セキュリティ面の不安視から退会したケースがみられる。
Clubhouseへの要望では「多言語対応」が多くみられた。さらには「興味のあるルームを探しやすくしてほしい」「チャット対応、リアクション機能を追加してほしい」など、より双方向のコミュニケーションを求めるコメントが目立つ。
セキュリティ面や招待制による参加ハードルの高さはありながらも、著名人や身近な利用者の影響で、利用者は広がっている。TwitterやInstagramのようにメジャーなSNSの仲間入りを果たすのだろうか。今後の多様な使われ方に注目が集まる。