グンゼのECサイトが好調だ!さらに売り上げ倍増へ、狙うターゲットとは?
グンゼは、EC(電子商取引)事業を拡大する。3月に自社ECサイトの基盤システムを刷新し、直営店舗とECサイトで顧客情報を共有する。消費者がECサイトを利用しやすい環境を整え、商品を訴求する。現在のアパレル事業に占めるEC販売の割合は約12%で、2022年3月期に20%以上に引き上げる方針だ。巣ごもり需要などで拡大するEC市場を取り込み、成長につなげる。
グンゼは、アパレル事業でインナーウエアやレッグウエアを販売し、19年度の売上高は566億円だった。20年4―9月の売上高は241億円で、うち他社サイトを含めたECによる販売額は約29億円だった。
新型コロナウイルス感染拡大で店舗販売が影響を受けたが、オンライン販売は堅調を維持している。21年3月期の自社ECサイトの売上高は前年度比で倍増する見通しだ。
EC販売の拡充に向け、自社サイトを強化する。まず、自社ECサイトの基盤システムを刷新し、直営店舗とECサイトで顧客情報を共有できるようにする。消費者がポイントを相互利用でるようにし、連動性を高める。また、サイト画面の更新速度も改善し、利用時にサイトを使いやすくする。
グンゼは、若い女性向けアパレル製品を拡充している。従来の卸商社を介す販路ではシニア向け製品の取り扱いが多かった。自社販路のECでは若い女性向け商品を自由に取り扱えることから、ECを積極的に活用する。
広地厚社長は「女性向け商品の比重を高めることで、(グンゼの)女性活躍のフィールドも広がる」と期待を寄せる。
日刊工業新聞2021年2月3日