東京モーターショーでも話題はディーゼルに。需要で見方分かれる

「需要減退が加速する」(ゴーン日産社長)、「今のところ影響は出ていない」(丸本マツダ副社長)

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戦略発表会後も質問攻めに合うVWのヘルベルト・ディース取締役
 独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題は、自動車業界全体に波紋を広げている。日産自動車と仏ルノーの最高経営責任者(CEO)を務めるカルロス・ゴーン氏は28日、東京モーターショー会場で応じたグループインタビューで排ガス不正問題に対し、「EUではディーゼル車の需要が下がる。問題が起きる前から(需要減退の)兆しはあったが、それが加速する」と指摘した。

 日米のディーゼル市場についても「消費者に受け入れやすくなる状況ではない」(ゴーン氏)とディーゼル市場への影響に懸念を示す一方、「ガソリンエンジンや電動車両が台頭するかもしれない」(同)とも述べた。
 
 VWの戦略発表を聞いた他社幹部の心境は複雑だ。ディーゼルエンジン関連部品メーカー幹部は「想像したより、5倍ほど強く謝っている印象。エンジニアは命がけで開発をしており(VW問題を聞いて)信じられなかった」と、ショックの大きさをあらわにした。

 一方、VW以外のディーゼル車メーカーの販売への影響は現時点では小さいとの見方もある。マツダの丸本明副社長は「当社の販売には、今のところ影響は出ていない。北米でも時期は言えないが、ディーゼルを投入する準備を進めている」と語る。
 
 メルセデス・ベンツ日本(東京都港区)の上野金太郎社長は「VWの報道があった後にCクラスのディーゼルとVクラスを発売した。正直、懸念がなかったわけではないが、今のところ販売への影響は感じられない」と話す。
 
 ジャガー・ランドローバー・ジャパン(東京都港区)も、予定通り16年前半に日本でディーゼル車を初導入する計画だ。

VWはまず謝罪から


 「多くの顧客と関係者にご心配をおかけし、深くおわびする」―。ディーゼルエンジンの排ガス不正問題で揺れる独フォルクスワーゲン(VW)は、東京モーターショーでの戦略発表会を謝罪の言葉から始めた。ディーゼル車の導入は今後も続けるが、導入時期を見直すと表明。コンセントから直接バッテリーに充電できる「プラグインハイブリッド(PHV)」車の導入拡大など、電動化の事業領域を強化する戦略をあらためて打ち出した。

日刊工業新聞2015年10月29日 3面

COMMENT

明豊
執行役員デジタルメディア事業担当 DX統括

そうはいっても自動車メーカーは簡単に車種戦略を変えられるものではない。ましてや技術開発コストがかさむエコカーならなおさら。VW以外のメーカーはディーゼル車を予定通り出していくだろう。ゴーン日産はもともとディーゼルへ多くリソースをかける考えは以前からあまりなかったので、ああいう発言になったのではないか。

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