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レストランのあの味が食卓に!高級グルメ取り寄せサービス、じわり人気

レストランのあの味が食卓に!高級グルメ取り寄せサービス、じわり人気

レストランで提供されるメニューと同じ商品が取り寄せられる

2nd Table(セカンドテーブル、大阪市中央区、三原一馬社長、050・3155・1635)は、法人・団体向けケータリング事業を手がける。月収は数千万円に上ることもあったが、新型コロナウイルスの感染が拡大した2月以降、前年同期の1割以下に減少。現在は2割程度まで回復しているが見通しは厳しい。新たな収益確保のために始めたのが、高級グルメ取り寄せサービス「BISHOKURU(ビショクル)」だ。

ビショクルは人気店で提供される料理と同じものが自宅で味わえるサービス。シェフの調理指導の下、同社のセントラルキッチンで調理した食品が冷凍された状態で届き、複数店の異なるメニューを一度に味わえるのが魅力だ。地方在住者の注文が多く、「普段(都心の)レストランに行けない方からの需要が大きい」(三原社長)。11月のサービス開始から2週間で約20件の注文があったという。

強みとするのがケータリングで培った食材の加工技術だ。大勢が飲食するパーティー会場などでは厨房(ちゅうぼう)から作りたての食材を提供することはほぼない。セントラルキッチンから運搬後、再加熱した時に最高の味や食感を引き出せるように真空調理や瞬間冷凍技術を駆使して水分量などを細かく調整する。この技術を新サービスに生かした。

例えばフカヒレの姿煮は独特のコリコリ感が魅力だが、「レストランでは通常2―3分で調理するところを2―3時間かけて調理し、繊維を残しながら味を入れるよう工夫した」(同)。仕上がりはシェフのお墨付きだ。

料理に合う酒やシェフ愛用の調理器具のほか、来春には食卓を盛り上げる内装の提供も検討中。「独特の哲学を持つシェフの表現の幅を広げ、多くの人に食の楽しさを知ってもらいたい」と三原社長。今後はレストランの厨房で撮ったレシピ動画や生産地を巡るツアーなど、高級店のシェフを身近に感じてもらう企画を提供予定だ。(大阪・大川藍)

日刊工業新聞2020年12月4日

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