裸眼で立体映像が見られるディスプレー発売、ソニーが狙う顧客は?
ソニーは、高精細の3次元コンピューターグラフィックス(3DCG)映像を裸眼で見られる「空間再現ディスプレイ=写真」を31日に発売する。視聴者の目の位置を高速・高精度に検知して、自然な立体映像を即座に生成する。価格は50万円前後(消費税抜き)を想定。
液晶パネル表面に高精度に装着した微細なマイクロオプティカルレンズが映像を左右の目に分けて届ける。複数の映像を用いて立体視を可能にする仕組みと比べて、解像度や明るさが高い滑らかな映像を視聴できる。
パネルは15・6インチで、本体の大きさは幅383ミリ×高さ232ミリ×奥行き231ミリメートル。重さは4・6キログラム。コンテンツ制作用の開発ツールを無償提供する。開発・映像再生用のパソコンを別途用意する必要があるが、仮想現実(VR)アプリケーション(応用ソフト)開発と同等の環境があれば利用できる。
1月に開催された家電・IT見本市「CES2020」に参考出展していた。コンテンツ制作やデザイン、建築、ショールームでの利用など幅広い用途を見込む。
日刊工業新聞2020年10月19日