来院を控える今だからこそ!自宅でできるがんのリスク検査キット
SOMPOひまわり生命保険は、慶応義塾大学発ベンチャーのサリバテック(山形県鶴岡市)と連携し、新商品開発などを見据えた実証実験を10月後半から実施する。少量の唾液からがんの罹患(りかん)リスクを検査するサービス「サリバチェッカー」を提供するサリバテックと協力し、疾患の早期発見につながる健康増進サービスを開発、健康寿命の延伸を目指す。
サリバテックのサービスは、日本人の死亡原因として多い肺がん、大腸がんなどのリスクを4段階で評価する。非侵襲で身体への負担が少ない。6月に健康保険組合などを通じ、組織の所属員に販売を始めた。今回の実証実験は、個人顧客への直接販売に関するニーズなどの市場調査も目的に実施する。
実験では自宅で測定可能なキットを活用。SOMPOひまわり生命の保険ブランド「リンククロス」の会員向けにキットを提供する。通常、医療機関での受診は3万―4万円かかるが、自宅用キットでの検査は料金を安価に設定。受検者には調査協力費も支払うため、実質負担は1万円程度になるという。少なくとも1000人以上を募る方針だ。
今年は新型コロナウイルス感染症予防の一環として医療機関への来院を控える動きが広がり、がん健診の受診率が大きく低下している。
新商品の開発と同時に、コロナ禍でのがんの早期発見や治療につなげる考え。
日刊工業新聞2020年10月9日