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パナソニックの車載電池はやっぱりテスラ頼み?100億円投資の真意

EV販売好調、中国向け供給にも含み

パナソニックは米テスラと共同運営する電気自動車(EV)用電池工場「ギガファクトリー」(米ネバダ州)に増産投資する。佐藤基嗣副社長は「念入りに市場調査し、増産してもそれ以上の需要があり得ると判断した」と話す。コロナ禍によって全事業分野で業績が落ち込み、構造改革も遅れが目立つ中、テスラの好調なEV販売に活路の一つを見いだそうとしている。

投資規模は100億円超とみられる。2021年6月に新ラインを稼働し、年間生産能力を現状比1割増の約39ギガワット時に高める。同工場はエネルギー密度を高めた新型電池の供給も始める。

テスラは米国に加え、中国や欧州でもEV生産を増やす計画だが、パナソニックはすでに中国での電池供給を見送っている。テスラの独工場向けについて、佐藤副社長は「欧州は北米に次ぐ重要市場。一連の需要で判断したい」とし、電池供給に含みを持たせた。

日刊工業新聞2020年8月21日

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