ソニーが消費電力9ミリワットのLSI、ウェアラブル端末の小型化・省電力化を両立
ソニーは19日、全球測位衛星システム(GNSS)受信大規模集積回路(LSI)「CXD5610GF=写真左」「同GG=同右」を9月に、サンプル出荷すると発表した。同GFはL1帯とL5帯の同時受信時の消費電力が9ミリワットと、デュアルバンド測位で業界最小。位置情報を利用するウエアラブル端末やIoT(モノのインターネット)機器の小型化と省電力化を両立できる。
サンプル価格は1000円(消費税抜き)。量産開始時期や生産予定数は非公表。大きさは同GFで縦3・2ミリ×横3・7ミリ×高さ0・5ミリメートル。低電圧動作を実現する独自の高周波アナログ回路技術や、低いクロック周波数でソフトウエアを処理できるデジタル回路とアルゴリズムで省電力化した。独自の測位アルゴリズムで、受信の環境や条件が変わりやすい状況でも測位の精度や安定性が高い。
不揮発性メモリーも内蔵した。外付けメモリーを追加せず最新ファームウェアにアップデートできる。
日刊工業新聞2020年8月20日