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間取りの工夫で夢を実現、自分だけのスペースの作り方

夏休みに読んでほしい!おすすめ本の抜粋「住みたい間取り」
在宅勤務が増えるなかで、「自分の書斎が欲しい!」という思いを強くされている方も多いのではないでしょうか。小さなスペースでその夢を実現する方法をご紹介します。

男性の中には、「自分の家を建てる際には絶対に書斎をつくりたい」と密かに思っている方も多いと思います。何歳になっても少年気分が抜けない“オトナの男子”が多いのではないでしょうか。何やら書斎とは秘密基地のような響きがあり、そこにこもって読書や音楽鑑賞をしたいというわけではなく、何となく隠れ家的な空間が欲しいというのがオトコの性(さが)だと思います。
 しかしいざ書斎をつくろうと意気込んで奥様や子供たちに告白してもバッサリと否定され、夢破れて落ち込むことになります。頭を冷やして冷静に考えると、確かによほど敷地と予算に余裕があればともかく、書斎よりもっと必要なスペースがたくさんあることに気づかされるでしょう。

<書斎コーナーで男の夢を実現>

しかし世のオトコたちよ、落胆する必要はありません。書斎という独立部屋こそ実現できなくても、書斎コーナーならば家族も仕方ないと思うはずです。では、そのようなスペースはどうやってつくれば良いかを今から解説します。
 まずは家族の逆風を避ける意味でも、書斎という言葉をやめて「ワークコーナー」や「スタディカウンター」などと格好良く名付けてみましょう。もちろん書斎と同じ意味ですが、チョットおしゃれな空間の響きになりませんか。

独立部屋の書斎は諦めなくてはなりませんが、上手く陣地を取れば案外落ち着いたスペースをつくることができます。ポイントは、家族の気配は感じるけれど直接見えない、あるいはチラッと見える場所に設けることです。廊下を上手く活用する方法などがあります。
 2 階廊下の片隅に、邪魔にならないようにカウンターをつくり付けてしまえば出来上がりです。
(「住みたい間取り」より一部抜粋)

<書籍紹介>
間取りは、家の設計図のベースである。その間取りは、どんな考えやルールのもとにつくられているのか、どんな工夫が可能なのかを、ハウスメーカー出身の設計者が建て主に向けて解説する。この本を読めば、住みたい家の間取りを自分で描けるようになる。

書名:住みたい間取り -自分でつくる快適空間-
著者名:木村文雄
判型:A5判
総頁数:144頁
税込み価格:1,760円

<著者>
木村 文雄(きむら ふみお)
近畿大学 建築学部建築学科 教授
1976年3月芝浦工業大学工学部建築学科 卒業。 同年4月積水ハウスに入社。住宅設計、CAD開発、商品企画、研究開発などに携わり同社総合住宅研究所長を経て2013年4月より現職。サステナブル社会に求められる住まいについて研究。山形大学特任教授、一級建築士。(書籍発行当時)

<販売サイト>
Amazon
Rakutenブックス
Yahoo!ショッピング
日刊工業新聞ブックストア

<目次(一部抜粋)>
第1章 間取りとは何か
100点満点の家はない!?/夫婦戦争勃発!/建てられる住宅の広さを知る/敷地を計算してみよう

第2章 部屋はこうして考える ~間取りを構成するもの
間取りの全体像/外周り/玄関・ホール/廊下/階段/リビング/ダイニング/キッチン/和室と畳コーナー/主寝室/子供室/書斎コーナー/水周り/ロフト/バルコニー/屋根/収納/ファサードデザイン/照明計画とスイッチ、コンセントの位置

第3章 理想の住まいを考える ~間取りをつくるために必要なこと
自分で間取りをつくる意味/必要な部屋をリストアップする/ウェルバランス・ビーング・マップ/方位と接道/動線計画を考える

第4章 間取りのコツ ~ワンランク上の考え方
玄関の位置のベストポジションを考える/お隣さんへの配慮を忘れずに/パブリックゾーンとプライベートゾーン/窓の位置と大きさ、型を決める/借景を考える/中間領域を考える

第5章 実際に間取りを描いてみる
住宅の寸法を知る―モジュールについて/場所を決める―ゾーニング/間取りの下書き/立体的に考える/図面として完成させる

第6章 プロが考慮している必須事項 ~住宅建築基礎知識
方位と季節/太陽高度と日射遮蔽/パッシブデザイン/換気/法律(建築基準法、民法ほか)

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