音の遅れ0.02秒に。ヤマハがリモート合奏用アプリ
ヤマハはリモート合奏専用のパソコン向けアプリケーション(応用ソフト)「シンクルーム=写真」の提供を始めた。ビデオ会議システムなどで生じる拠点間の音声の遅れを、独自のデータ伝送技術によって極小化した。ベータ版は新型コロナウイルスの感染拡大により利用が急増していた。アプリは無料。
ギターなどの楽器をオーディオインターフェースを介して、アプリを入れたパソコンと接続する。オーディオデータを一時保管するバッファサイズを、できるだけ小さくして送るなどの独自技術により、遅延時間を0・02―0・03秒に抑える。最大5拠点間のリモート合奏に対応。基本ソフト(OS)は「ウィンドウズ」と「マックOS」に対応。
ベータ版は新型コロナを受け、合奏単位である「ルーム」数が約30倍に急増したという。今回、パソコン向けの正式版と併せてスマートフォン用OS「アンドロイド」向けアプリのベータ版の提供も始めた。(浜松)
日刊工業新聞2020年7月15日