ドコモと竹中工務店がタッグで挑む建築現場のDX、その具体策は?
NTTドコモと竹中工務店は14日、建築現場における生産性向上を目的としたデジタル変革(DX)の共同検討に着手すると発表した。デジタル技術を活用し、コミュニケーションや働き方の改善などにつなげる。現場での検証が順調に進んだ技術に関しては、早ければ2020年度中の実用化を見込む。竹中工務店以外のゼネコンへの提供も模索する。
具体的な施策としては、時間と場所を分散しながら安全についての周知を徹底する「デジタル朝礼」、健康状態や作業効率を作業員本人に伝える「パーソナル管理」などを計画する。現場から得られる多様なデータを生産プロセスの最適化に生かす取り組みの検討も進める。業界で広く活用されれば、より多くのデータが集まり、データ解析の実効性も上がる可能性がある。
14日にオンラインで会見したドコモの坪内恒治常務執行役員は「業界のスタンダードとして働き方改革や生産性向上のモデルを提供していきたい」と意欲を示した。竹中工務店の篠井大取締役専務執行役員は「データ解析によってリスク評価や品質・安全の先取りができるよう、広く汎用化されることが一番大事だ」と語った。
日刊工業新聞2020年7月15日