コロナ対策の助成金申請にも。活躍広がる「デジタルレイバー」

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新型コロナウイルス感染症対策をテコに、RPA(ソフトウエア型のロボットによる業務自動化)に代表される“デジタルレイバー”の活躍の場が広がっている。RPA大手の米UiPath(ユーアイパス)は、マイニング(探索)ツールの日本語版の投入に続き、新型コロナ関連で「小学校休業等対応助成金」と「雇用調整助成金」に関する申請書準備作業の自動化ワークフローを国内向けに開発するなど、日本での存在感を強めている。(取材=編集委員・斉藤実)

RPAは人手に頼る煩雑な作業や定型業務をソフトウエアロボットに代替させ、自動化する仕組み。人手不足の解消や生産性向上とともにリモートワークの可能性を広げるニューノーマル(新常態)な働き方の手段としても注目されている。

UiPathはRPAの適用領域を広げる「ハイパーオートメーション」と呼ぶコンセプトを打ち出し、日本法人のユーアイパス(東京都千代田区)を通して、新製品群の拡大に乗り出している。

ハイパーオートメーションとは、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、機械学習などを組み合わせて、自動化する領域を拡大する実装方法を指す。新製品群の一つである「オートメーション・クラウド」は、クラウド上でRPA基盤の導入や運用保守の自動化を支援するオーケストレーター機能を提供する。

併せて、RPAの初心者でも使いやすいように機能を絞った開発ツール「スタジオX」、業務自動化案件の創出と管理を一括して行う「オートメーション・ハブ」、業務のボトルネック(支障)となるプロセスを発見する「プロセス・マイニング」を投入した。

オートメーション・ハブはRPAの使い手と作り手をつなぐ企業内コラボレーション製品。プロセス・マイニングは業務プロセスをシステムのログ(履歴)から素早く正確に把握し、RPA化に最適な業務を可視化する。

新規投入した休業等助成金ワークフローはKDDIの協力を得て開発。一定期間、ソフトウエアロボットとともに無償提供する。

UiPathはすでに茨城県の新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金(休業協力金)の支払い業務の効率化もRPAで支援している。

AIを用いた光学式文字読み取り装置(AI―OCR)の活用で、申請書の手書きの文字をエクセル形式でデジタル化。人手による確認後にRPAによって、申請者情報が財務会計システムに自動登録され、協力金支払い処理も自動で行う仕組み。申請1件当たりの入力に係る処理時間は12分から2分へと約80%短縮した。茨城県では協力金の対象事業者数を約3万事業者と見込む。デジタルレイバーの出番が今後も増えそうだ。

日刊工業新聞2020年6月5日

キーワード
RPA 新型コロナ

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