傾斜路面もらくらく!カラーズがシンプルで軽量な車いすを量産型開発
カラーズ(東京都大田区、田尻久美子社長、03・5767・5215)は、水勾配のある道路でも直進できる車いす「直進軽快車いす」の量産品開発に着手した。従来の機能は維持し、部品をシンプルなものに置き換えるなど、サイズや重量を中心に改良を進める。10月の完成を目指す。
試作品では重心位置を部品をスライド、固定し無段階に調整する仕様だが、量産品では段階式で調整するシンプルな機構に変えるなど軽量化を図る。現在の重量は17・5キログラムで、運ぶ際のユーザーの負担を考慮し15キログラム未満を目指す。材料も現在のアルミニウムから一部変更を検討している。
直進軽快車いすは、前輪キャスターを固定することで水勾配など傾斜がある路面でも楽に直進できる。また大車輪を重心の真下に置くことで押しはじめを軽くし、段差も前輪を浮かせて簡単に越えることができる。工学評価により、砂地など悪路での走破性の高さも認められた。
これまでも改良を重ねてきた。最新の試作品は5台目となる。カラーズが介護現場のニーズを吸い上げて仕様を企画し、善大工業(東京都大田区)が設計、関鉄工所(同)が製造を担当した。既に評価センターでの臨床評価や工学評価をクリアしているという。