新生児の負荷小さく…バイタルサインを額で計測できるセンサー
横浜国立大学と横浜市立大学は、新生児向けウエアラブル型マルチバイタルセンサー(写真)を共同開発した。ゴムのような柔軟材料を使い、黄疸(おうだん)や経皮的動脈血酸素飽和度といったバイタルサインを新生児の額から同時に計測できる。医療現場や患者の負担軽減を狙う。メーカーと協力し、5―7年後をめどに実用化を目指す。
センサーの赤、青、緑、赤外線・赤外吸収分光(IR)の発光ダイオード(LED)で光を当て、頭蓋骨の反射光を吸収して光学的にバイタルサインの数値を計測する。シリコーンゴム材料など柔軟な材料を使うことで、新生児への負荷が小さく高密着で装着できる。
近距離無線通信「ブルートゥース」を通じスマートフォンやタブレット端末で新生児の体調を確認できる。将来は在宅での使用も視野に心電や血圧、呼吸などを測定できる機能の追加を目指して研究開発を進める。
日刊工業新聞2020年3月2日