介護食に料亭の味を!なだ万監修、舌でつぶせるのに本格的
介護食も老舗料亭の味が楽しめる―。アサヒグループ食品(東京都渋谷区、尚山勝男社長、03・6303・3250)は、老舗日本料理店、なだ万(東京都新宿区)と共同開発した介護食「バランス献立」4品を3月2日に発売する。高齢化社会の進展により介護食の需要は高まっているが、普及は進んでいないのが実情。そこで一般の認知度の高い「なだ万」による監修の新商品でニーズに対応する。
新商品は「舌でつぶせる」区分で「かに入り茶碗蒸し」(消費税抜きの価格300円)、「鯛と野菜の煮こごり=写真」(同300円)の2品。また「かまなくてよい」区分で「なめらか茶碗蒸し」(同270円)、「鯛だしの煮こごり風」(同270円)の2品。
アサヒとグループ会社、なだ万が1年をかけて共同開発した。「おいしさ」と「食べやすさ」を両立するため80品の試作から茶碗蒸しと煮こごりのメニューを選定した。素材のうま味や出汁にこだわり、塩分に配慮しつつ、満足感のあるしっかりした味付けにした。
高齢化の進展で在宅介護者が増える傾向が続いている。介護用レトルト食品のニーズは高まるが、認知度が低いほか使用への抵抗感があるという。そこで老舗日本料理店の味わいを加えて、これら課題に対応する。
日刊工業新聞2020年2月20日