すり身を3Dプリンターで自由な形に!型なしで文字や絵柄つくる
ミツイワ(東京都渋谷区、羅本礼二社長、03・3407・2181)は、漁港で水揚げされた水産物をすり身状態に加工して、3Dフードプリンターで立体的な形状につくる技術を2020年度末に開発する。3Dプリンターを利用するため、文字や絵柄も含め、型なしでいろいろな形状がつくれる。地域の特産の有効資源活用としても期待できる。
地域おこしや外食産業のほか、水産物の柔らかく栄養価がある特性を生かし、介護食品向けにも拡販を狙う。
福島で採れる水産物のすり身を利用し、立体造形食品をつくる「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」の一環で、開発を行う。
現地の漁港で水揚げした「カナガシラ」という名の魚をすり身に加工し、開発実験を続けているほか、海藻を原料にした実験も続けている。すり身にさまざまな素材を入れ、カラフルな原料にするアイデアも研究中。クリスマスケーキのように表面にデコレーション文字を描いたり、デザートに相手の名前を描いてプレゼントしたりするなどの需要が期待できる。
原料となる水産物は同じ種類でも季節や天候で水分量などに違いがあるため、すり身の水分量に応じたプリンターのノズル制御技術がポイントになる。
海藻は、低カロリーで美容にも良いイメージがあるため、新食感の食材開発も研究する。
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日刊工業新聞2019年11月28日