スマホで撮影、自動採寸でオーダースーツ。売りは「百貨店品質」
三越伊勢丹はインターネット上で注文できる紳士服のカスタムオーダーサービス「ハイテーラー」を始めた。デザインを選んだ後、スマートフォンで撮影すれば自動採寸され最適なサイズの服が届く。来店する必要がなく、百貨店のオーダーサービスに敷居が高いと感じる20代から30代のビジネスマンをターゲットにする。シャツの注文から始め、2020年春にはオーダースーツにも対応する。
ハイテーラーでは無地やストライプなど90種類の生地をそろえた。袖や襟、カフスなどのデザインの組み合わせは約45万通りある。顧客はこの中から好みのデザインを選び、スマホで正面と側面を向いた写真を送信。最短3週間で国内のオーダーシャツ専門工場が縫製したオリジナルシャツが手元に届く。デザイン決めなどで迷った時には、紳士服のノウハウを持った専門スタッフから助言ももらえる。
百貨店で採寸するフルオーダーのシャツの価格は約1万5000円はするが、ハイテーラーの価格は消費税抜きで8900円から。店舗在庫ゼロと工場直送でコストを削減して価格を抑えた。20年春から始めるオーダースーツは同4万5000円から。
インターネットによるオーダースーツ注文はスーツチェーンなども展開しているが、百貨店品質を打ち出してチェーン店と差別化する。インターネットを多用する一方、百貨店に行く時間がなく、百貨店は敷居が高いと感じる若いビジネスマン層を開拓する。
日刊工業新聞2019年11月6日