「スペースジェットで違約金の話はない」(三菱重工副社長)
「完成は年明けになる」
三菱重工業の2019年4―9月期連結決算は、売上高が前年同期比0・3%増の1兆8776億円、事業利益は同24・4%増の743億円だった。国産旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」開発の減損費用を下期に集中するため、航空・防衛・宇宙部門の事業損益が126億円の黒字(前年同期は221億円の赤字)に好転することが主因。当期利益も同7・7%増の292億円だった。
航空・防衛・宇宙部門の売上高は同1・0%増の3105億円。米ボーイングの旅客機「777」「787」の引き渡し機数の増加が寄与した。「737MAX」の安全問題の影響については「注視する必要はあるが、扱い比率は小さいため影響はさほど大きくない」(泉沢清次社長)とした。
6度目の納入延期がささやかれているMSJについては、型式証明(TC)最終形態の飛行機製作が遅れているとした上で「完成は年明けになる」(同)と述べた。完成後の試験遅延を少なくするため、スケジュールの入れ替えや項目の見直しで対応していると説明。トランス・ステーツ・ホールディングスへの補償については「前受金の一部返還はあると思うが、違約金の話は出ていない」(小口正範副社長)と述べた。
航空・防衛・宇宙部門の売上高は同1・0%増の3105億円。米ボーイングの旅客機「777」「787」の引き渡し機数の増加が寄与した。「737MAX」の安全問題の影響については「注視する必要はあるが、扱い比率は小さいため影響はさほど大きくない」(泉沢清次社長)とした。
6度目の納入延期がささやかれているMSJについては、型式証明(TC)最終形態の飛行機製作が遅れているとした上で「完成は年明けになる」(同)と述べた。完成後の試験遅延を少なくするため、スケジュールの入れ替えや項目の見直しで対応していると説明。トランス・ステーツ・ホールディングスへの補償については「前受金の一部返還はあると思うが、違約金の話は出ていない」(小口正範副社長)と述べた。
日刊工業新聞2019年11月1日