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5本指ロボットハンドを国内研究機関に無償貸与、何をする?

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と首都大学東京、都立産業技術高等専門学校、ダブル技研(神奈川県座間市、和田博社長)は、新開発の5本指ロボットハンド「F―hand(ハンド)」50台を無償貸与する。大学などの国内学術研究機関が対象でロボット技術やハンドの開発を促す。貸与期間は2020年1月末までの予定。

 F―ハンドは、協調リンクという機構を採用した。モーター一つで5本指を動かせ、物を握る動作の際、指の関節部に力がかかると指を対象物に巻き付け、指先に力がかかると指全体をロックしてしっかり握る。形に応じて指が沿うため、センサーが不要で形がふぞろいな物でもしっかりつかむ。サービス向け、産業用双方のロボットに対応する。

 貸与した先での利用データを集め、20年度にダブル技研が製品化する。さまざまな市場に適した製品にすることを狙い、モーターの数やセンサー搭載などの仕様を柔軟に変更する考え。

 貸与先の意見交換の場や申し込みの専用サイトを設ける。情報交流による製品評価や課題の洗い出しを活性化する。
日刊工業新聞2019年7月30日

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