この連休は旅行先でご当地のお酒を飲んでみよう!
各地で工夫を凝らしたお酒が続々登場しています
大型連休で旅行に出かける方も多いと思います。旅先の名産品とともに味わいたいのが、地ビールや地酒などその土地ならではのお酒。新商品や新たな取組みも光る、各地のお酒を紹介します。
【仙台】宮城マイクロブルワリー(宮城県亘理町、原勉社長、0223・35・2777)は、11月に宮城県名取市にビール醸造工場を移転、稼働する。年間最大生産能力は現工場(岩手県花巻市)の約3倍に当たる60キロ―70キロリットル。総投資額は約1億5000万円。工場移転と同時に本社を名取市に移し、「ゆりあげ麦酒醸造所」に社名変更する。
敷地面積は1200平方メートル、延べ床面積は314平方メートル。生産増に備えて発酵タンクを6基追加購入し、11基で操業する。
東日本大震災で亘理町の工場が被害を受け、2013年に内陸部の花巻市で生産を再開した。仙台市と隣接する名取市は周辺人口が多く、需要も高いと判断し、移転を決めた。既存事業のフルーツビールや発泡酒生産に加え、ビール酵母を使ったせっけんの本格展開や、食肉加工業への参入も視野に入れる。
名取市は震災の津波で甚大な被害を受けたが、水産加工業を中心に産業の復興が進みつつある。三水(仙台市若林区)、大栄(埼玉県入間市)、マリンメカニック(宮城県七ヶ浜町)の3社も20年に工場や事業所を設置することを決めている。
【山形】東北芸術工科大学(山形市)は、山形県西川町から委託を受けた地ビールのブランディングとデザインを開発した。西川町総合開発(西川町、高橋勇吉社長=西川町副町長)が手がける「地ビール月山」のラベルなどのデザインを一新するとともに、ラベルに採用した「青」と「白」のストライプを町のイメージカラーとして、今後の町全体のブランド構築に活用する。
1998年から町内の道の駅などで販売する地ビール月山の新デザインは、約1年かけて東北芸工大の原高史教授の監修により制作した。
統一ブランドも新たに「月山ビール」に改めた。ワインラベルの要素を取り入れ、瓶の形状も細くした。新デザインの月山ビールは5月1日から順次販売を始める予定。
三島食品(広島市中区、末貞操社長、082・245・3211)は、酒類販売に参入した。赤シソエキスを使ったリキュール「ゆかりクラシック」を国内外で発売した。主力製品のふりかけの製造技術を使いエキスを抽出した。国内価格は720ミリリットル瓶入りで3000円(消費税抜き)。
リキュール製造は、日本酒の蔵元、三宅本店(広島県呉市)に委託した。赤シソと酒かす、焼酎のバランスがとれた香りが特徴。年間3300ケース(6本入り)の出荷を見込む。
人気日本酒「獺祭」を製造する旭酒造(山口県岩国市)は18日までに、2月の海外売り上げが初めて国内を上回ったことを明らかにした。日本酒の海外出荷が過去最高を更新する中、海外での「獺祭」の人気ぶりが裏付けられた形となった。
国税庁による調査では、18年の清酒の海外輸出額と輸出量は、ともに9年連続で過去最高を記録。旭酒造でも、04年の海外への輸出開始以降、輸出と免税店での売り上げを合わせた海外分約5億2000万円で、国内の約4億8000万円を上回った。
国別では、中国が約5割、アメリカが約2割、台湾が1割強を占めた。海外での売れ筋は「獺祭 磨き二割三分」などの高価格帯だという。
同社では今回初めて海外分が上回った背景について、海外で日本酒ファンが増える中、出荷時の品質管理などを強化したためと分析。中国での規制強化で並行輸入が減少し、正規の卸業者や小売りへの出荷が増えたことも理由に挙げた。
同社の桜井一宏社長は「市場での規模を大きくできるのは(酒の)品質と状態だ。年間の売り上げで海外と国内が半々となるよう目指していく」と話し、今後も海外での販売に力を入れる方針を示した。
【神戸】白鶴酒造(神戸市東灘区、嘉納健二社長、078・822・8901)は、若手社員が開発から醸造までを手がける新しい日本酒「別鶴(べっかく)」の製造を28日に開始した。蒸米を手作業で運搬、均一に広げて冷まし(写真)、麹(こうじ)を作った。若年層向けなどに、さわやかな酸味が特徴の日本酒など3種類を順次製造する。
別鶴は、平均年齢32歳の社員8人が、個性的な香味を持つ酵母を選定して開発した。通常は大型蒸し機などを用いて仕込みを自動化するが、今回は少量生産のため、手作業を多く取り入れた。
3種類とも1本720ミリリットルで、消費税抜きの価格は2500円。6月上旬、直接販売を行う同社のウェブサイトなどで各3000本ずつ発売する。今回の酒造りのリーダーを務める佐田尚隆商品開発本部主任は「若い人に日本酒を好きになってもらい、業界を盛り上げたい」と話す。
【宮城】いちごやりんごのフルーツビールが人気
【仙台】宮城マイクロブルワリー(宮城県亘理町、原勉社長、0223・35・2777)は、11月に宮城県名取市にビール醸造工場を移転、稼働する。年間最大生産能力は現工場(岩手県花巻市)の約3倍に当たる60キロ―70キロリットル。総投資額は約1億5000万円。工場移転と同時に本社を名取市に移し、「ゆりあげ麦酒醸造所」に社名変更する。
敷地面積は1200平方メートル、延べ床面積は314平方メートル。生産増に備えて発酵タンクを6基追加購入し、11基で操業する。
東日本大震災で亘理町の工場が被害を受け、2013年に内陸部の花巻市で生産を再開した。仙台市と隣接する名取市は周辺人口が多く、需要も高いと判断し、移転を決めた。既存事業のフルーツビールや発泡酒生産に加え、ビール酵母を使ったせっけんの本格展開や、食肉加工業への参入も視野に入れる。
名取市は震災の津波で甚大な被害を受けたが、水産加工業を中心に産業の復興が進みつつある。三水(仙台市若林区)、大栄(埼玉県入間市)、マリンメカニック(宮城県七ヶ浜町)の3社も20年に工場や事業所を設置することを決めている。
日刊工業新聞2019年2月27日
【山形】大学がブランディング、ワインのようなデザインの地ビール
【山形】東北芸術工科大学(山形市)は、山形県西川町から委託を受けた地ビールのブランディングとデザインを開発した。西川町総合開発(西川町、高橋勇吉社長=西川町副町長)が手がける「地ビール月山」のラベルなどのデザインを一新するとともに、ラベルに採用した「青」と「白」のストライプを町のイメージカラーとして、今後の町全体のブランド構築に活用する。
1998年から町内の道の駅などで販売する地ビール月山の新デザインは、約1年かけて東北芸工大の原高史教授の監修により制作した。
統一ブランドも新たに「月山ビール」に改めた。ワインラベルの要素を取り入れ、瓶の形状も細くした。新デザインの月山ビールは5月1日から順次販売を始める予定。
日刊工業新聞2019年4月26日
【広島】ふりかけ「ゆかり」のリキュール
三島食品(広島市中区、末貞操社長、082・245・3211)は、酒類販売に参入した。赤シソエキスを使ったリキュール「ゆかりクラシック」を国内外で発売した。主力製品のふりかけの製造技術を使いエキスを抽出した。国内価格は720ミリリットル瓶入りで3000円(消費税抜き)。
リキュール製造は、日本酒の蔵元、三宅本店(広島県呉市)に委託した。赤シソと酒かす、焼酎のバランスがとれた香りが特徴。年間3300ケース(6本入り)の出荷を見込む。
日刊工業新聞2019年1月08日
【山口】日本酒「獺祭」は海外でも大人気
人気日本酒「獺祭」を製造する旭酒造(山口県岩国市)は18日までに、2月の海外売り上げが初めて国内を上回ったことを明らかにした。日本酒の海外出荷が過去最高を更新する中、海外での「獺祭」の人気ぶりが裏付けられた形となった。
国税庁による調査では、18年の清酒の海外輸出額と輸出量は、ともに9年連続で過去最高を記録。旭酒造でも、04年の海外への輸出開始以降、輸出と免税店での売り上げを合わせた海外分約5億2000万円で、国内の約4億8000万円を上回った。
国別では、中国が約5割、アメリカが約2割、台湾が1割強を占めた。海外での売れ筋は「獺祭 磨き二割三分」などの高価格帯だという。
同社では今回初めて海外分が上回った背景について、海外で日本酒ファンが増える中、出荷時の品質管理などを強化したためと分析。中国での規制強化で並行輸入が減少し、正規の卸業者や小売りへの出荷が増えたことも理由に挙げた。
同社の桜井一宏社長は「市場での規模を大きくできるのは(酒の)品質と状態だ。年間の売り上げで海外と国内が半々となるよう目指していく」と話し、今後も海外での販売に力を入れる方針を示した。
日刊工業新聞2019年3月19日
【神戸】連休中には飲めないけれど…新コンセプトの日本酒発売
【神戸】白鶴酒造(神戸市東灘区、嘉納健二社長、078・822・8901)は、若手社員が開発から醸造までを手がける新しい日本酒「別鶴(べっかく)」の製造を28日に開始した。蒸米を手作業で運搬、均一に広げて冷まし(写真)、麹(こうじ)を作った。若年層向けなどに、さわやかな酸味が特徴の日本酒など3種類を順次製造する。
別鶴は、平均年齢32歳の社員8人が、個性的な香味を持つ酵母を選定して開発した。通常は大型蒸し機などを用いて仕込みを自動化するが、今回は少量生産のため、手作業を多く取り入れた。
3種類とも1本720ミリリットルで、消費税抜きの価格は2500円。6月上旬、直接販売を行う同社のウェブサイトなどで各3000本ずつ発売する。今回の酒造りのリーダーを務める佐田尚隆商品開発本部主任は「若い人に日本酒を好きになってもらい、業界を盛り上げたい」と話す。
日刊工業新聞2019年3月1日