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“隠れ残業”を見逃さない!パナソニックが特定サービス開始

パソコンの稼働実績から残業把握
“隠れ残業”を見逃さない!パナソニックが特定サービス開始

パソコンの使用時刻から“隠れ残業”を特定(イメージ)

 パナソニックは“隠れ残業”が一目で分かるサービスを始めた。勤怠管理システムで申告した就業時間以外に働いた時間がないか、社員が仕事用パソコンを利用した時刻から特定できる。働き方改革関連法では残業時間の罰則付き上限規制がある一方、在宅勤務や1時間単位の有給休暇制など働き方は多様化する。パソコンの稼働実績から、実態を捉えにくい残業を把握する。

 勤怠管理システムと連動し、申告した労働時間と、会社や自宅でノートパソコンを使った時間をグラフで比較できる。価格はライセンス数にもよるが、消費税抜き月額1500円。

 秋をめどに米マイクロソフトの業務ソフト「オフィス365」などのスケジュール管理機能と連動し、会議や出張でパソコンを使わない業務も捕捉。勤怠管理システムと比較できるようにする。

 法改正により大企業は4月から、中小企業は2020年4月から残業時間の規制上限を超えた事業主に刑事罰が科される可能性がある。

 ただ、申告時間外の“隠れ残業”が生まれる懸念があり、業務の抜本的な見直しなど本来目指す働き方改革につながらなくなる恐れもある。

 パナソニックが主に法人用で展開するノートパソコン「レッツノート」の市場は成熟化し、年間販売台数は40万―50万台で安定推移している。21年度をめどに販売数のうち約20万台で、こうしたサービスを付加する方針。ハード以外でも稼ぐビジネスモデルを構築し、市場が成熟している中での成長を目指す。

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