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換気ダクトの清掃ロボットが「ミミズ型」の理由

日本ウイントンが中央大の中村太郎教授と共同開発
換気ダクトの清掃ロボットが「ミミズ型」の理由

ダクト内を清掃するミミズ型ロボット

 日本ウイントン(東京都大田区、大廻和彦社長、03・3726・6604)は、家庭の24時間換気ダクト清掃ロボットを開発した。関東1都3県で自社のクリーニングビジネスに活用する。細くて曲がったダクトの奥に入るため、ミミズ型の構造を採用している。蠕動(ぜんどう)運動でダクト内部を清掃する。クリーニング事業者への外販も検討する。

 ミミズ型構造は中央大学バイオメカトロニクス研究室の中村太郎教授との共同研究で実現した。本体は伸び縮みするゴム製の人工筋肉が多数つながった構造で、手前から空気を入れて膨らませ、奥へと押し込む。

 家庭内換気ダクトの直径はほぼ50ミリメートル。ロボ本体の直径をわずかに小さくし、ゴム製筋肉の間にあるブラシでダクトに密着し汚れを落とす。パイプ内を移動するロボにはヘビ型もあるが、くねらせるスペースが必要で直径がその分、細くなる。ミミズ型の構造の方がダクトに密着でき、汚れを落とせるという。

 小型集じん機を内蔵し、ブラシでかき落としたほこりをエアで吸い取る。ダクト内を進む早さは分速1メートル未満。今後は性能を高め仕事効率をアップするとともに、コントローラー部分の小型化を図る考えだ。
日刊工業新聞2019年2月15日

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