“生きた健康データ”の先にある医療の進歩
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拡張現実で「グーグル目玉」や「グーグル耳」が登場!?
この先が一体何なのかということだが、それはインプランタブル。顎に直接、入れ歯を埋め込むというのをインプラントという言葉になじみがあるかと思う。インプランタブルは、埋め込めるということ。
グーグルから「グーグルコンタクトレンズ」というものが出ている。これはウエアラブルだろうが、インプランタブルへの橋渡しだ。通常のコンタクトレンズのサイズで、中に回路が入っている。糖尿病を患っている方への特殊なデバイスで、涙を分析して血糖値を測定するというものだ。
ウエアラブルからインプランタブルへの動きがどうなってくるかというと、まず身体健常者の機能補強である。オーグメンテッド・リアリティーというのは、別に目が不自由な方向けというよりは、我々が通常みている現実に対して新しい情報を上書きするのだ。
一方で長い間、医師やエンジニアが、体に障害を持っている方々の機能回復ということに利するデバイスの開発に苦心している。その動きと将来は融合してくる。「グーグル目玉」とか、「グーグル耳」みたいなものが出てくるだろう。当然、想定される次の技術的なブレークスルーは、神経系統との結合という課題に直面する。それは、サイボーグという方向性を指し示すことになる。
重要なのは、動作に対するフィードバックだ。例えば我々は物を持ち上げる時に、固いからこう持つ、柔らかいからこう持つと目でフィードバックを得て手かげんを調整しているが、暗闇でも我々の手はちゃんと動くわけだから、義手をつくるとき、やはり義手の指先の触圧をフィードバックとして得るといった形で、双方向性をもったBMIが必要となる。その結果として、徐々にサイボーグという方向性が実現されていくということになると思う。