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広告宣伝が厳しいたばこ、他社からJT商品に乗り換えさせたい!

ブレインパッドが構築した機械学習モデルが活躍
 ブレインパッドは、日本たばこ産業(JT)のマーケティングにおける一連のプロセスに機械学習を用いたデータ分析支援を行い、マーケティングの費用対効果を20%改善した。JTが保有する会員データから顧客が求める価値を見いだし、顧客が近い将来利用するであろうたばこの銘柄(ブランド)を高い精度で予測する機械学習モデルを構築。これに加え、一連の予測プロセスをすべて自動化することで、マーケティング担当者が継続利用できるデータ活用の仕組みを提供した。

 たばこは一般商品と違い、対外的な広告宣伝活動が厳しく規制されるため、マーケティング対象を成人喫煙者に限定した会員サービスにするなど、きめ細かな配慮が求められる。JTは身分確認が取れた会員だけにキャンペーンやデジタルマーケティングを行っている。

 ブレインパッドは会員サイトやウェブサイトの閲覧履歴などの行動データ、キャンペーンでの反応などが会員のたばこの好みを表すと推測し、選ぶブランドを予測する機械学習モデルを構築。他社のたばこを愛用する会員向けに機械学習モデルが予測したJTのブランド商品を勧めたところ、担当者の経験に頼る従来法より、推薦ブランドへ乗り換える率が約2割増になった。
マーケティングの費用対効果のイメージ(同社の発表資料から)
日刊工業新聞2019年2月11日

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