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大塚製薬、うつ病治療用アプリ開発で米社と契約

治療の新たな選択肢
 大塚製薬の米国子会社である大塚アメリカ(カリフォルニア州)は、医療用ソフトウエア開発の米クリック セラピューティクス(ニューヨーク州)とうつ病治療用アプリケーション「CT―152(開発コード)」の開発・商業化に関するライセンス契約を結んだ。既存の抗うつ薬で症状が十分に改善されない患者に対する新しい治療選択肢として同アプリを位置付ける。2019年後半に米国で第3相臨床試験を始める見通し。

 大塚製薬はクリックに同アプリの開発費として2000万ドル(約22億円)を負担する。また、契約一時金および開発の進展に応じた成功報酬を最大1000万ドル(約11億円)、発売後の売り上げに応じた成功報酬を最大で2億7200万ドル(約300億円)支払う。

 CT―152は、独自のトレーニング法を使った認知療法アプリ。短期記憶を強化して、うつ病に対する改善効果を示すと考えられている。少数の患者を対象にした臨床試験では、うつ病の回復を評価する指標であるHAM―Dスコアを統計学的な有意差をもって改善した。
日刊工業新聞2019年1月7日

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