“技術×伝統”で生まれた1本85万円の包丁
大成化研が日本刀の鍛冶職人に製作を依頼、切れ味は抜群
大成化研(兵庫県姫路市、松原賢政社長、079・293・2782)は、カーボンナノチューブ(CNT)を含んだ包丁を2019年1月に発売する。ナノ(ナノは10億分の1)メートルサイズのCNT粒子を材質の鋼に入れ強度を高め、包丁の切れ味を向上させた。包丁は日本料理店などに提案していく。
大成化研はCNT入りの潤滑油を手がける。約10年前、刀鍛冶の「折り返し鍛錬法」を用いてCNT含有の日本刀を作った経験をもつ。今回はより実用的な包丁の商品化を狙い岡山にいる日本刀の鍛冶職人、曽根寛さんに製作を依頼。CNTが鋼全体に分散するよう作り方を改良した。
刺し身包丁を2カ月間試用した、日本料理店「和庵いっしん」(姫路市)で評価を得て、商品化を決めた。包丁は受注生産し、刃渡り約36センチメートルの包丁で消費税抜きの価格は85万円と高めに設定。調理歴36年の米沢信吾店長は「他の包丁より魚の身に入りやすい。包丁の良さが分かれば値打ちはある」と話す。
大成化研はCNT入りの潤滑油を手がける。約10年前、刀鍛冶の「折り返し鍛錬法」を用いてCNT含有の日本刀を作った経験をもつ。今回はより実用的な包丁の商品化を狙い岡山にいる日本刀の鍛冶職人、曽根寛さんに製作を依頼。CNTが鋼全体に分散するよう作り方を改良した。
刺し身包丁を2カ月間試用した、日本料理店「和庵いっしん」(姫路市)で評価を得て、商品化を決めた。包丁は受注生産し、刃渡り約36センチメートルの包丁で消費税抜きの価格は85万円と高めに設定。調理歴36年の米沢信吾店長は「他の包丁より魚の身に入りやすい。包丁の良さが分かれば値打ちはある」と話す。
日刊工業新聞2018年12月27日