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いざ深海へ、「江戸っ子1号」にかかる期待

2019年2月めどに南鳥島海域の調査開始
いざ深海へ、「江戸っ子1号」にかかる期待

江戸っ子1号365型

 海底観測装置の実用化を目指す「江戸っ子1号プロジェクト」は、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)への長期海底観測装置「江戸っ子1号365型」の引き渡し式を、海洋研究開発機構横須賀本部で行った。江戸っ子1号は深海資源調査技術の確立に向け、レアアース(希土類)泥を含む深海鉱物資源などの調査を進めるSIP海洋課題第2期「革新的深海資源調査技術」プロジェクトの環境評価に活用する。

 江戸っ子1号プロジェクトは岡本硝子や東京東信用金庫(東京都墨田区)、海洋研究開発機構など9機関で構成。江戸っ子1号365型は、樹脂製のフレームに動画を撮影するカメラや発光ダイオード(LED)ライト、電波中継器(トランスポンダー)などをガラス球で包んだユニット三つを組み合わせた本体部と、通信ユニットからなる。

 2019年2月をめどに、江戸っ子1号365型を6機使い、南鳥島(東京都小笠原村)海域の水深2000―6000メートルの調査を開始する予定。岡本硝子の岡本毅社長は、「レアアースを使った安価で最先端のガラス材料の開発などの期待ができ、大変意義があると思っている」と述べた。

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