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自分の本音、「直接会う」伝え方が9割

コミュニケーションに関する意識調査
 文化庁は1995年から毎年、日本人の国語に関する意識や理解の現状について「国語に関する世論調査」を実施している。最新の2016年度版(調査時期17年2―3月)では、社会生活においてはコミュニケーション能力が重要であり、その能力とは言葉に関する能力がかかわっているものと考えている人が多いことを報告。また社会環境によって国語に関する考え方が変化しているが、メールやSNSなどデジタルツールの普及も環境変化の一部であり言語によるコミュニケーションの仕方に影響を与えているようだ。

 まず同調査では社会生活で「コミュニケーション能力は重要か」との問いに「そう思う」81・4%、「どちらかと言えばそう思う」14・9%が占めた。コミュニケーション能力とはどのようなものかとの問いでは「いろいろな力が組み合わさったもので、言葉に関する能力が含まれる」33・1%、「『話す』『聞く』『書く』『読む』など言葉に関する能力」30・3%となり、言葉に関する能力が「コミュニケーション力」と関連すると考えている人が多かった。

 

意見主張し過ぎず人間関係重視


 具体的なコミュニケーションでの意識はどうか。相手との伝え合いで重視することの問いでは「互いの考えていることをできるだけ言葉に表して伝え合うこと」が50・1%(08年調査比11・8ポイント増)。「考えていることを全部言わなくても、互いに察し合って心を通わせること」は30・3%(同3・3ポイント減)だった。

 ただ、意見表明や議論の場では「自分の考えや意見を積極的表現する方だ」が43・1%(同5・3ポイント増)だが、「自分の考えや意見を表現することには消極的」も41・9%(6・8ポイント増)となった。意見が食い違った場合は「なるべく事を荒立てない」が61・7%(同10・4ポイント増)で、意見を主張し過ぎず人間関係を重視する傾向が強まっているようだ。

 これからの時代に必要だと思う言葉に関する能力・知識では「説明したり発表したりする能力」20・7%(同3ポイント増)、「相手や場面を認識する能力」18・9%(同11・5ポイント増)だった。

 

 コミュニケーション手段については、最も親しい人に本音を伝えやすい手段・方法を聞いた問い(複数回答)で「直接会っての会話」が90・1%と「携帯電話(スマートフォン含む)等での通話」30・0%を大きく上回った。ただ、携帯電話での通話は20代が41・0%が選んでおり、40代31・8%、50代31・9%より高い。一方で誤解を招きやすい手段・方法では「SNSやブログでのメッセージ」は44・1%、「携帯電話(スマートフォン含む)やパソコン等でのメール」は43・5%が答えた。文字だけのやりとりがトラブルの原因になりやすいと感じているようだ。
日刊工業新聞2018年8月16日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ニュースイッチでは今日から「デジタル時代の国語力」という特集を始めました。7名の方に「言葉」や「コミュニケーション」に関するインタビューを行いました。一人目はアサヒグループホールディングスの泉谷直木会長です。1日に1本アップします。 https://newswitch.jp/p/14075

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