ニュースイッチ

「GT―R」縮尺6分の1のエンジン、予想以上の売れ行き

日下エンジニアリング、3Dプリンターで安価に提供
 重厚で存在感のある仕上がりがファンの心をつかんだようだ。日下エンジニアリング(鳥取県米子市、佐々木禎社長)が製造する縮尺6分の1の自動車エンジン模型(写真)が好評を集めている。これまでに17機種を商品化し、約1500台を売り上げた。

 第1弾の発売は2015年4月。日産自動車の「スカイラインGT―R」が搭載する直列6気筒「RB26DETT」エンジンを模型化し税込み3万2400円で売り出した。

 限定100台の初期ロットは4日で完売。そこで専用ウェブサイトを開設し自動車情報サイトなどで告知したところひと晩で120台の注文が集まった。「本当か、詐欺じゃないかと思った」(佐々木禎社長)という。

 同社の創業は10年。当初は発光ダイオード(LED)関連機器などを本業としていた。地元の鳥取県産業技術センターが導入した3Dプリンターの活用法を考える中で、熱烈なファンだったGT―Rのエンジンの模型化を思いついた。

 佐々木社長は「エンジン模型は新しいジャンル。小ロットで比較的安価に製品化できたのは3Dプリンターならでは」と誇らしげだ。
エンジン模型を持つ佐々木社長
日刊工業新聞2018年7月6日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
今ではマツダの「コスモスポーツ」のロータリーエンジンのように外部から依頼を受けて模型化する例も出てきているという。

編集部のおすすめ