イケア、目指せ「熱の達人」!日本最大級の地中熱空調で36%省エネ
夏は涼しく、冬は暖かい地下100メートルの熱で空調
地中熱も未利用の熱として活用が注目されている。家具販売チェーン世界大手、イケアの福岡新宮店(福岡県新宮町)には、国内最大級の地中熱利用空調がある。地下100メートルに到達した70本の掘削穴から熱をくみ上げて店内の空調に利用している。
地下の温度は1年を通して安定しており、外気よりも夏は涼しく、冬は温かい。地中熱をヒートポンプに伝えることで夏は冷風、冬は温風を作るエネルギーの一部にできる。
福岡新宮店では地中熱利用と通常のヒートポンプの2台の空調を併用している。イケア・ジャパン(千葉県船橋市)設備担当者の高橋克行氏は「試行錯誤しながら2台を使い分けている」と話す。12年の開店後、2台とも通常の空調だった場合よりも36%の省エネ効果が出た。「予想以上の成果」(高橋氏)という。地中熱利用空調は通常の空調よりもコストはかかるが、イケアの投資回収の基準に収まった。
地中熱も再生可能エネルギーだが、太陽光などと違い天候に左右されない。それに場所を選ばないのも利点だ。地中熱利用促進協会によると11年ごろから急速に普及し、全国で1500件以上の地中熱利用空調が導入されている。イケアのような効果が次々に実証されると、導入がさらに加速される。
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https://newswitch.jp/p/823
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2015年07月08日深層断面から抜粋