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まるで美術館?インド・ムンバイの国際空港

 インド・ムンバイの国際空港「チャトラパティ・シヴァージー国際空港」は、経済成長が続くインドの交通インフラを支える主要空港の一つ。日本からは全日本空輸(ANA)が直行便を乗り入れている。ANAが乗り入れる国際線ターミナルである第2ターミナルには、スーツケースを受け取るターンテーブル、ゲートに向かう通路、免税店などがならぶショッピングエリア、ゲートなど、ほぼ全てのエリアに現代芸術的なオブジェやインドの民族アート的な絵画や彫刻など、芸術作品が並び、一見、空港とは思えない、美術館のような光景が広がっている。

 チャトラパティ・シヴァージー国際空港第2ターミナルに並ぶ芸術作品は、その数にも驚くが、種類も多様。スーツケースを受け取るターンテーブルには、日本の折り紙や、木箱のようなものをイメージしたオブジェや、ゲートに向かう通路には、インドの神話に出てくる「ガネーシャ」の像を中心に、神話の場面を彫った木彫りの彫刻などが飾られている。

 行き交う人々が、時折立ち止まって、作品を眺めたり、写真を撮ったりしているのも、ほかの空港にはない光景だ。

 チャトラパティ・シヴァージー国際空港は、日本からはANAが直行便を運航しているが、ただ離発着するだけでは、この美術館のような空港を楽しむことはあまりできない。

 旅をしていると、乗り継ぎの接続が悪く、思いの外、待ち時間ができることはよくあるが、チャトラパティ・シヴァージー国際空港から、地方都市に向かうのに便利なのが、インドのフラッグシップキャリアであるエア・インディアだ。エア・インディアはANAが乗り入れる第二ターミナルから、インド各地を結ぶ国内線を発着。ANAとは同じアライアンス「スターアライアンス」加盟しており、日本からムンバイへの直行便でインドに入り、ムンバイからインド国内への接続に便利だ。

 エア・インディアがチャトラパティ・シヴァージー国際空港に就航する国際線は15都市、34便、国内線は37都市、126便におよぶ。

 インドは日本企業の進出も加速しており、進出都市はデリーやムンバイなどの大都市だけでなく、南部のバンガロールやチェンナイなどにも広がっている。

 出張などで忙しく移動していると、空港の芸術作品は、なかなか目に付かないかもしれないが、ムンバイに行った際には、少し足を止めて、芸術鑑賞も悪くない。
              

               
ニュースイッチオリジナル
高屋優理
高屋優理 Takaya Yuri 編集局第二産業部 記者
シンガポールのチャンギ空港など、内部の装飾に凝っている空港は増えているのですが、ムンバイの「チャトラパティ・シヴァージー国際空港」は美術作品が途切れることなく展示されていて、徹底しているのがすごかったです。

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