新幹線「N700S」車両データ伝送、ミリ波通信で速度10倍に
JR東海、故障による運休減らす
JR東海は次世代の東海道新幹線車両「N700S」で、車上と地上間のデータ伝送にミリ波通信を実用化する。従来技術に比べて伝送速度が10倍に高速化し、走行中に蓄積した大量の車両データを新幹線車両検修管理システム(ARIS)に送信できる。取得した車両データを分析し、劣化状態や故障の進行に応じた予知保全を実施することで、故障による運休が減らせ、より安全で安定した新幹線運行につながる。
N700Sは2020年の営業車両投入を目指し、3月から確認試験車が走行試験を開始した。車両データのミリ波伝送も実証に着手しており、試験車には従来方式のSS(スペクトラム拡散)無線とミリ波の両方の送信設備を搭載。試験車の基地である浜松工場(浜松市中区)内に、ミリ波対応の受信設備を設置した。
JR東海はこれまでも走行中の新幹線車両で、搭載している各機器の振動や温度、電流値、動作状態などを記録。蓄積した車両データを、車両所や駅でシステムに送信して状態監視を実施してきた。N700Sでは取得するデータ量を、従来比10倍と設定。約3年の走行試験期間中に、検証を進め、営業車両で取得する車両データの項目についても確定する計画だ。
N700Sは2020年の営業車両投入を目指し、3月から確認試験車が走行試験を開始した。車両データのミリ波伝送も実証に着手しており、試験車には従来方式のSS(スペクトラム拡散)無線とミリ波の両方の送信設備を搭載。試験車の基地である浜松工場(浜松市中区)内に、ミリ波対応の受信設備を設置した。
JR東海はこれまでも走行中の新幹線車両で、搭載している各機器の振動や温度、電流値、動作状態などを記録。蓄積した車両データを、車両所や駅でシステムに送信して状態監視を実施してきた。N700Sでは取得するデータ量を、従来比10倍と設定。約3年の走行試験期間中に、検証を進め、営業車両で取得する車両データの項目についても確定する計画だ。
日刊工業新聞2018年4月26日