DJやゲームデザインクリエイターらがタッグ、渋谷に新しい起業家施設
東京のエッジから世界くつがえす
活発なコミュニティーからイノベーションを促す起業家向け拠点「EDGEof(エッジオブ)」が4月1日、東京都渋谷区に正式オープンした。起業家施設が増加する渋谷の中で、同施設が目指すのは、「ゲームチェンジャースタジオ」(共同創業者で代表取締役共同経営責任者〈Co-CEO〉のケン・マスイ氏)だ。ビジネスや芸術などで世の中をダイナミックに変えたい人たちをマッチングし、つながりを構築して、成長を支援する。東京のエッジである渋谷から、新しい動きが始まった。
エッジオブの共同創業者には、さまざまな分野で活躍する6人が名を連ねた。この人のつながりの多様さがエッジオブの大きな強みだ。ケン・マスイ氏は国内外で活躍するディスクジョッキー(DJ)。このほかに、スタートアップ支援などを行う小田嶋アレックス太輔氏(代表取締役共同経営責任者〈Co-CEO〉)や、アイデアを共有するイベント「TEDxTokyo」を立ち上げたトッド・ポーター氏、ゲームデザインなどを手がけるクリエイターの水口哲也氏、起業家のダニエル・ゴールドマン氏、投資家の孫泰蔵氏が集まった。「6人は同じ方向を向いていないが、一つのサークルを創る。熱い思いを持つ6人が集まることで(活動を)加速できる」(ケン・マスイ氏)という。
この6人と同様に、エッジオブでは多様なバックグラウンドを持つ人たちをつなぐ場と機会を提供する。例えば、「自動運転」をテーマにしたイベントは自動車業界が中心になるが、「自動運転とアート」や「自動運転と食」をテーマにすれば、異なる分野の人が集まる。「エッジオブはこのようなプラットフォームを用意し、参加者はそこに飛び込んでもらう」(ケン・マスイ氏)。一人で煮詰まっていた課題にも、思わぬ方向からアイデアが出てくるかもしれない。「一過性のイベントだけでなく、コミュニティーをつくることが大事。前向きな人を集める」(トッド・ポーター氏)という。個性的な創業者らの持つつながりに加え、資金を提供する企業とパートナーシップを結ぶ。海外スタートアップとの出会いの場にもする。
1日に開いたオープニングイベントでは、複数のスタートアップ企業が登場し、取り組みを紹介した。人間カメラ「TOUCHY(タッチー)」は、頭に2眼カメラをかぶった面白い見た目。人がタッチーの肌に触れると、シャッターが開いて目が合う。10秒触れ合うとタッチーのカメラで写真を撮影できる。思わず笑顔になる仕組みで、体を使ったコミュニケーションの楽しさを伝える。
スマートフォン向け応用ソフトウエア(アプリケーション)の「Coaido(コエイド)119」は、119番通報と同時に周囲にSOSを発信できる。自動体外式除細動器(AED)を設置している店舗や、近くにいる医療資格者などに情報を共有して、救命率を上げる。
こうしたスタートアップをはじめ、熱い思いを持つ人を集め、新しいモノを創り出すコミュニティーに育てることが、エッジオブの成功のカギを握る。「世界をくつがえすひらめきは、いつも『端(エッジ)』から生まれる」(マスイ氏)。小田嶋氏は、「新しいことをやりたいけど、どこに行けばいいかわからない人がいる。エッジオブがよりどころになりたい」と話す。
渋谷は今、起業家の街としての顔を持ち始めている。パナソニックは、ロフトワーク(東京都渋谷区)やカフェ・カンパニー(同)と共同で、17年7月に若者のイノベーションを支援する施設「100BANCH(バンチ)」を開設した。「100年先の世界を豊かにする」をテーマに、何かを始めたい若者からプロジェクトを募り、無料で入居してもらう。プロジェクトメンバー同士や、パナソニック社員との交流を通じ、価値創造の実験の場として活用する。コクヨは渋谷ヒカリエ8階に、大型の会員制ワークラウンジを運営している。
若者の集まる渋谷から、人やアイデアの新しい流れが広がりそうだ。
エッジオブの共同創業者には、さまざまな分野で活躍する6人が名を連ねた。この人のつながりの多様さがエッジオブの大きな強みだ。ケン・マスイ氏は国内外で活躍するディスクジョッキー(DJ)。このほかに、スタートアップ支援などを行う小田嶋アレックス太輔氏(代表取締役共同経営責任者〈Co-CEO〉)や、アイデアを共有するイベント「TEDxTokyo」を立ち上げたトッド・ポーター氏、ゲームデザインなどを手がけるクリエイターの水口哲也氏、起業家のダニエル・ゴールドマン氏、投資家の孫泰蔵氏が集まった。「6人は同じ方向を向いていないが、一つのサークルを創る。熱い思いを持つ6人が集まることで(活動を)加速できる」(ケン・マスイ氏)という。
この6人と同様に、エッジオブでは多様なバックグラウンドを持つ人たちをつなぐ場と機会を提供する。例えば、「自動運転」をテーマにしたイベントは自動車業界が中心になるが、「自動運転とアート」や「自動運転と食」をテーマにすれば、異なる分野の人が集まる。「エッジオブはこのようなプラットフォームを用意し、参加者はそこに飛び込んでもらう」(ケン・マスイ氏)。一人で煮詰まっていた課題にも、思わぬ方向からアイデアが出てくるかもしれない。「一過性のイベントだけでなく、コミュニティーをつくることが大事。前向きな人を集める」(トッド・ポーター氏)という。個性的な創業者らの持つつながりに加え、資金を提供する企業とパートナーシップを結ぶ。海外スタートアップとの出会いの場にもする。
1日に開いたオープニングイベントでは、複数のスタートアップ企業が登場し、取り組みを紹介した。人間カメラ「TOUCHY(タッチー)」は、頭に2眼カメラをかぶった面白い見た目。人がタッチーの肌に触れると、シャッターが開いて目が合う。10秒触れ合うとタッチーのカメラで写真を撮影できる。思わず笑顔になる仕組みで、体を使ったコミュニケーションの楽しさを伝える。
スマートフォン向け応用ソフトウエア(アプリケーション)の「Coaido(コエイド)119」は、119番通報と同時に周囲にSOSを発信できる。自動体外式除細動器(AED)を設置している店舗や、近くにいる医療資格者などに情報を共有して、救命率を上げる。
こうしたスタートアップをはじめ、熱い思いを持つ人を集め、新しいモノを創り出すコミュニティーに育てることが、エッジオブの成功のカギを握る。「世界をくつがえすひらめきは、いつも『端(エッジ)』から生まれる」(マスイ氏)。小田嶋氏は、「新しいことをやりたいけど、どこに行けばいいかわからない人がいる。エッジオブがよりどころになりたい」と話す。
渋谷は今、起業家の街としての顔を持ち始めている。パナソニックは、ロフトワーク(東京都渋谷区)やカフェ・カンパニー(同)と共同で、17年7月に若者のイノベーションを支援する施設「100BANCH(バンチ)」を開設した。「100年先の世界を豊かにする」をテーマに、何かを始めたい若者からプロジェクトを募り、無料で入居してもらう。プロジェクトメンバー同士や、パナソニック社員との交流を通じ、価値創造の実験の場として活用する。コクヨは渋谷ヒカリエ8階に、大型の会員制ワークラウンジを運営している。
若者の集まる渋谷から、人やアイデアの新しい流れが広がりそうだ。