総合車両製作所、鉄道車両製造ライン増設 海外からの受注も多く
JR東日本100%子会社の総合車両製作所(J―TREC、横浜市金沢区、宮下直人社長、045・701・5155)は2018年度、本社・横浜事業所で鉄道車両の生産ラインを増強する。投資額は数億円で年内稼働を予定。生産性向上を図るとともに、海外向け車両の受注に備えて体制を強化する。車両用台車についても受注残を多く抱えていることから、生産ラインの増設を視野に入れる。
J―TRECは横浜事業所内で、鉄骨造の新工場棟を着工した。工場各ライン間で鉄道車両を移動させるために使う遷車台(トラバーサー)沿いの空きスペースを活用。8両分のピットを収容し、内装と艤装(ぎそう)の両方に対応する。増設するラインでは最新設備を導入し、構内整流化にも配慮することで生産性を高める。
一方、車両用台車は国内だけでなく海外鉄道会社からの受注も多く、3年程度の受注残を抱えているもよう。このため台車枠の製作ラインを構想し、今後計画を具体化する。
横浜事業所は12年に旧東急車輛製造から承継した。14年に通勤車両を製造するJR東の新津車両製作所(新潟市秋葉区)を併合して現在のJ―TRECの体制を整えた。両工場合わせて年500両程度を出荷している。
JR東は車両製造を“経営の第4の柱”と位置付け、タイ都市鉄道を皮切りに東南アジアなどへの車両輸出拡大も視野に入れる。横浜事業所では北陸新幹線「E7系」で新幹線車両の製造を再開、中央線特急「E353系」は全編成を1社で製造。JR東の車両内製力向上を推進している。
J―TRECは横浜事業所内で、鉄骨造の新工場棟を着工した。工場各ライン間で鉄道車両を移動させるために使う遷車台(トラバーサー)沿いの空きスペースを活用。8両分のピットを収容し、内装と艤装(ぎそう)の両方に対応する。増設するラインでは最新設備を導入し、構内整流化にも配慮することで生産性を高める。
一方、車両用台車は国内だけでなく海外鉄道会社からの受注も多く、3年程度の受注残を抱えているもよう。このため台車枠の製作ラインを構想し、今後計画を具体化する。
横浜事業所は12年に旧東急車輛製造から承継した。14年に通勤車両を製造するJR東の新津車両製作所(新潟市秋葉区)を併合して現在のJ―TRECの体制を整えた。両工場合わせて年500両程度を出荷している。
JR東は車両製造を“経営の第4の柱”と位置付け、タイ都市鉄道を皮切りに東南アジアなどへの車両輸出拡大も視野に入れる。横浜事業所では北陸新幹線「E7系」で新幹線車両の製造を再開、中央線特急「E353系」は全編成を1社で製造。JR東の車両内製力向上を推進している。
日刊工業新聞2018年2月23日