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仙台発、ハイブリッド鉄道用の特殊車両

東洋機械など産学官のグループが来年4月に発売へ
仙台発、ハイブリッド鉄道用の特殊車両

さまざまな特殊車両に搭載可能なハイブリッドシステム

 東洋機械(仙台市青葉区、佐々木拓社長)や東北大学など産学官のグループは、ディーゼルエンジンとモーターを動力源とする鉄道用特殊車両の実用化にめどをつけた。耐久試験や調整などの最終段階に入っており、年内にも完成する予定。価格は一般的な特殊車両の1割増程度となる見込み。2019年4月にも発売し、5年後に売上高4億円を目指す。将来は東南アジアなど海外展開も視野に入れる。

 「ECOセーフティハイブリッド鉄道用特殊車両」は、複数の企業のほか、東北大や宮城県産業技術総合センターなど産学官で開発する。

 車両のエンジンとモーターは前後輪の軸ごとに駆動する。一方が故障しても走行可能で、エンジントラブルなどによる運行停止のリスクを低減する。

 モーターの鉛蓄電池にバッテリーマネジメントシステム(BMS)を採用。電池は劣化・充電状態を制御して限界まで使用できるようにする。クラッチはマグネット化して非接触で変速機に動力を伝える。
日刊工業新聞2018年2月14日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
車両は、新潟トランシス(東京都千代田区)のブランドで東洋機械が全国で販売する。東洋機械は、東北で鉄道用特殊車両の検査や修繕などを手がけるほか、特殊車両や車両用部品を販売している。

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