八つ当たりする魚発見 自分の地位守る重要な社会機能?
総合研究大学院大が研究
魚も魚に八つ当たり―。総合研究大学院大学先導科学研究科の沓掛展之講師らは、ヒトなど社会性の高い動物でしか存在しないと考えられていた「八つ当たり」を行う魚を発見した。
複雑な社会性を持つカワスズメの一種「ジュリドクロミス・レガニ」で、体の大きさの異なる3匹を用意し、誰が誰を攻撃したかを調べたところ、最も大きな個体が中くらいの大きさの個体を攻撃した後、中くらいの個体はさらに小さな個体を攻撃していた。
具体的には20分間に3個体の間で行われた攻撃回数2800回を分析。最も大きな個体が中くらいの個体を攻撃した後に、中くらいの個体が小さな個体を5秒以内に攻撃するパターンが136回あるのを確認。八つ当たり行動があったことを明らかにした。
この魚は体の大きさにより社会的な順位が決まるため、基本的には大きな個体が小さな個体を攻撃することが分かっている。八つ当たり行動は、グループ内での自分の地位を守るために重要な社会機能があると推察される。研究成果は動物行動学や進化認知科学などに役立つという。
複雑な社会性を持つカワスズメの一種「ジュリドクロミス・レガニ」で、体の大きさの異なる3匹を用意し、誰が誰を攻撃したかを調べたところ、最も大きな個体が中くらいの大きさの個体を攻撃した後、中くらいの個体はさらに小さな個体を攻撃していた。
具体的には20分間に3個体の間で行われた攻撃回数2800回を分析。最も大きな個体が中くらいの個体を攻撃した後に、中くらいの個体が小さな個体を5秒以内に攻撃するパターンが136回あるのを確認。八つ当たり行動があったことを明らかにした。
この魚は体の大きさにより社会的な順位が決まるため、基本的には大きな個体が小さな個体を攻撃することが分かっている。八つ当たり行動は、グループ内での自分の地位を守るために重要な社会機能があると推察される。研究成果は動物行動学や進化認知科学などに役立つという。
日刊工業新聞2018年2月21日