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パソコンはまだまだ進化する!?

富士通がAI搭載、留守番・家電操作など
 富士通と富士通クライアントコンピューティング(川崎市中原区)は26日、人工知能(AI)によるアシスタント機能を搭載したデスクトップパソコン「ESPRIMO(エスプリモ)FHシリーズ」2機種を2018年1月18日に発売すると発表した。キャラクター「ふくまろ」と音声会話やチャットで会話しながら、コンテンツ再生や留守中の家庭内の見守り、家電操作などができる。ふくまろの機能は順次進化させる。

 想定価格はパイオニアと共同開発の高音質スピーカーを搭載した27型大画面の「エスプリモFH90/B3」が23万9800円(消費税抜き)。デザイン性を高めた23・8型の「同FH52/B3」が16万4800円(同)。

 現在、ふくまろの機能は4種類。パソコンや接続したレコーダー内の「コンテンツ再生」や、会話や天気予報を通知する「アシスタント」、留守番モード中に室内の動きを検知して家族に知らせる「家なかチェック」などができる。ふくまろは今回の2機種に加え、10月に発表した新製品にも対応する。

日刊工業新聞2017年12月27日



「ウィンドウズ」の凄さ


 パソコンの勃興期-といっても、さほど昔のことではない。1995年の「ウィンドウズ95」から2001年の「ウィンドウズXP」を経て、「ウィンドウズVista」が発売された2006年までの約10年間が、そう呼べるだろう。

 当時は数多くのパソコン雑誌が生まれ、そこを根城にしていたフリーのライターが、これまた数多くいた。彼らは「ウィンテル」のビジョンの分析や今後の戦略を予想するとともに、パソコンの技術面にも厳しい批判を寄せた。それらは新聞メディアが求める記事とは違ったが、ひとりの読者としてはまとこに興味深かった。

 スマートフォン全盛の今もテクニカル・ライターはいるし、「お勧めのアプリ」のような記事はよく見る。しかしアンドロイドの欠点や今後の戦略について、パソコン時代のような読み応えのある記事に出会わなくなったのは、なぜだろうか。

 アンドロイドのアプリが充実し、音楽や動画、メールやテキストデータのやりとりなど、日常的に情報機器に求められる機能を果たせるようになった。マンガぐらいはタブレットで描画できるし、キーボードやマウスなどの入出力機器を接続すれば簡単な表計算すら可能である。しかも価格はパソコンの数分の一ですむ。

 ただ、これはスペック上のものでしかない。使いはじめると、すぐにスマホの限界に突き当たる。電子書籍の閲読を例にしよう。epub形式の一般的な電子書籍と、青空文庫などの著作権切れtxtデータ。jpgやpng形式のアートブックと、仕事の上でやりとりするpdfファイル。これらすべてをカバーするアプリはなく、目的別に用意しなければならないのが実情だ。

 音楽や動画となれば静止画以上に形式が多いので、再生できるアプリ探しに苦労する。しかもアンドロイドのバージョン制限や、機種ごとの相性でインストールできないアプリもある。

 確かにパソコンにも似たような問題はあるだろう。しかしパソコンの場合、一般にソフトの汎用性は高く、プロパティを調整したりコーデックパックをインストールしたりすればすむケースが少なくない。

 スマホのアプリは、そんな複雑な機能は持ち合わせていないから、どうしてもかゆいところに手が届かない。またOS(基本ソフト)のバージョンが同じでも、機種によってソフトがインストールできないような問題は、少なくとも近年のウィンドウズにはないだろう。

 ウィンドウズも「95」より前、「3.1」の時代は今のスマホと似たようなモノだった記憶がある。数多くの批判をあびながら、マイクロソフトは改良を重ね、今日のような安定感を獲得したわけだ。そこにウィンドウズの凄さがある。

 なぜ欠点だらけのアンドロイドがあまり批判されず、グーグルの戦略や将来ビジョンがもっと分析されないのか、不思議に思えてならない。スマホのユーザーは、パソコンほどの多様性や万能性を求めていないからなのかも知れない。
(文=加藤正史)

日刊工業新聞2017年8月31日

松井里奈
松井里奈 Matsui Rina 総合事業局イベント事業部 副部長
一般家庭にもどんどんAIが浸透していっている感じですね。

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