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凸版が海外赴任手続き代行、人事向けBPO事業に参入

 凸版印刷は海外赴任手続きなどを代行するBPO(業務受託)事業に参入する。海外から人材を受け入れる際や、日本から海外へ社員を派遣する際、査証の申請手続きなどを代行する。

 グループ会社のトッパントラベルサービス(東京都港区)と連携し、月内から企業の人事・総務部門に向けて提案する。

 BPOサービス「海外人材受入サポート」は、来日する社員や研修生らが対象。在留資格手続きや日本での住居紹介をはじめ、銀行口座の開設などを支援する。帰国する際には住居やライフラインの解約なども代行する。

 一方、「海外赴任サポート」は日本から海外へ赴任する人向け。ビザの取得や帰国時の引っ越し、航空券の手配などを行う。

 1人当たりのサポート価格は約100万円(消費税抜き)から。IT業界や外食産業など海外赴任や外国人労働者が多い企業向けに拡販し、2020年に年間約30億円の売り上げを目指す。印刷関連企業がこうしたサービスを手がけるのは珍しいという。

 日本では外国人労働者の人口が増加しているが、十分なサポートを提供できないことを課題とする企業もあるという。また日本から海外へ赴任する際にかかる手間を減らしたいという要望もあり、参入を決めた。
日刊工業新聞2017年12月19日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
なぜ凸版が?という気もするが、人手不足で管理部門のアウトソーズニーズが急速に高まっている。従来型のBPOやクラウドソーシングだけではそのニーズに対応できず、「キャスター」などのような新しいタイプのベンチャーも出てきている。

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