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ベンチャーと大企業、VC、投資家が本気のマッチングを目指す!

第5回イノベーションリーダーズサミット
ベンチャーと大企業、VC、投資家が本気のマッチングを目指す!

「Liquid」の久田康弘代表取締役

 ベンチャー企業と大手企業やベンチャーキャピタル、投資家などが一堂に会する「第5回イノベーションリーダーズサミット」が開催され、カンファレンス、ベンチャーピッチ、マッチングなどのイベントが10月23日~25日の3日間に渡って行われた。

 最終日に開催された日本政策金融公庫主催の「日本公庫ベンチャーピッチ」では、日本公庫を活用する24社のベンチャーがプレゼンを行った。

 早くも国内外から注目を集める「Liquid」は、生体情報認識や人工視覚野についての研究開発、サービス開発を行うベンチャー。指紋や虹彩などの生体情報認識は経産省とともに訪日外国人向けのサービスを企画中。さらに体形解析・歩き方解析では、アシックスとともにトレーニングウエアやシューズのオーダーメイドサービスを展開している。他にも農業など幅広い分野への広がりが生まれている。

 「かっこ」はECサイトなどに向けた不正ログインや不正注文を防止するサービスを開発している。ECサイトの市場拡大に伴って、クレジットカードの不正利用などの被害も急増している。とあるECサイトでは、同社の不正注文防止サービス「O-PLUS」を取り入れたところ、月に300万~1000万円の被害が出ていたところ、3カ月でほぼ被害がなくなったという。今後は海外展開も目指しているという。

 新潟県にある長岡技術科学大学発のベンチャー「CuboRex」は、雪道でも自由に移動できるモビリティを開発した。雪国では主な移動手段が車になるが、渋滞などにより移動時間が通常の2~4倍かかってしまうこともある。歩道を走れ、公共交通機関や車にも乗せられるような持ち運びできるモビリティを作ることを思い立ち、「Cuboard」を開発した。雪道だけでなく砂利道や芝生などの不整地も走行できる。

 「仙台スマートマシーンズ」は東北大学発のベンチャー。MEMS研究から生まれた「振動発電デバイス」を使用し、自力で発電する無線センサーモジュールを開発。堅牢性が高く、メンテナンスフリー、振動にも強いため、自動車や鉄道などに取り付け、データを取得することができる。NEXCOとともに高速道路上のデータを取得する実証実験を行った。

 プレゼン後には聴講者との名刺交換会が行われ、ネットワークを広げた。 
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昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
日本公庫のピッチでは首都圏のベンチャーが多かったですが、奈良や和歌山、富山などのベンチャーも頑張っていました。

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